- 1仕入れ
各材料寸法に「木取」しやすくするために、建具用木材店から丸太(一本木)を何枚かの「板」に製材してもらったものです。建具材は完全に乾いていなければなりません。丸太を製材板にしてから屋外で数ヶ月間、直射日光を避け自然乾燥させた後、建具材料として使用していきます。
- 2木取
製材板から、框・上桟・下桟など、各材料に「木取」して行きます。各材料を直角にし、厚み・幅などを決めていきます。
- 3材料チェック
各材料を「木取」した後、合口・合勝手を見ていきます。引き違い建具の場合、框同士が擦れたりしないように材料の癖などを見ていきます。
- 4墨付け
材料に「墨付け」を行います。框の場合、仕上がり高さ寸法・上桟、下桟位 置・組子位置・引き手位置などを「罫引き」していきます。「罫引き線」を例えると、カッターナイフのようなもので線を引いたようなものです。
- 5ほぞ加工
上桟、下桟に「ほぞ加工」をします。 写真は、下桟で「二枚ほぞ」と呼ばれるものです。仕上がり幅寸法で加工をし、組子位 置など「墨付け」を行います。
- 6木取
縦、横組子をそれぞれ「木取」します。 1・2本、多め(組手作業用)に、木取しておきます。
- 7組子材の仕上げ
「木取]した組子材を仕上げます。縦、横組子を組む時のため、少し固めに組めるように・組子の厚みをここで決めておきます。0.01mmの世界!?
- 8組子材の仕上げ
組子材を仕上げた後、「面 取加工」、「ほぞ加工」、「ほぞ面加工」をします。
- 9組子の組手取り
組子材の「組手」を取ります。深く取り過ぎないよう注意(多めに木取っておいた組子で深さを調節)します。当店では組手取工作機械で組子の「あき」を割ってから、框などに組子の「墨付け」作業を行っています。
- 10組子を組む
組子を組みます。当然のことですが、天然木は使用していくにしたがって多少・痩せていきます。糊付組するのですが、少し固めに組子(組子の仕上作業時)を組むことで、長年の使用中に組子が外れたりしないようにしておきます。
- 11穴掘り作業
框、上桟、下桟などに、それぞれの「ほぞ」が組み込めるよう穴掘り作業をします。[罫引き]線から、はみ出さないように注意しながら作業をします。
- 12つばに穴掘り作業
「つば」と呼ばれるものです。穴掘り作業をし、「留ほぞ」工作をします。
- 13組む
「つば」と「組子」を組みます。
- 14面取り
框、上桟、下桟などを仕上げ、必要に応じた面 を取ります。
- 15建具を組む
建具を組みます。各ほぞが ほぞ穴に入っていくように、又、組み間違いの無いように注意しながら作業します。
- 16仕上げ
組み終わった建具を最後に、仕上げ鉋などで最終的に仕上げて、店内の作業は終わりとなります。表具師の方に和紙を貼ってもらい、納品場所に「建込み」をします。
- 17完成
建具を組む。左の写真は完成した建具(建込みも完了)の例です。そして右の写真にありますはこれらの建具を作るために必要な道具(の一部)です。使い込まれてます!